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ケーキ開発の際に食材や犬猫にとっての栄養等でアドバイスを頂きました、モノカどうぶつ病院 院長 小林先生のご協力のもと、大切なご家族であるワンちゃん、猫ちゃんの健康についてのコラムを定期的にメールマガジンとして配信いたします。ワンちゃん、猫ちゃんの健康管理の一助にしていただければ幸いです。
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春から夏にかけて色とりどりの花や果実が見られる季節ですね。さて、ワンちゃんや猫ちゃんはそんなカラフルな世界が見えているのでしょうか?
今回はワンちゃんと猫ちゃんの色の認識についてお話します。
色を感じて見分ける力を「色覚」といいますが、この世の中に「色」というものは存在しているわけではなく、眼に入ってきた光の情報を眼で感じ取り脳で認識した結果が「色」です。
光とは、広い意味では電磁波のことを言います。
電磁波は波長の短いものから順にガンマ線、エックス線、紫外線、可視光線、赤外線、マイクロ波、超音波、短波、中波、長波と呼ばれ、狭い意味で人の目に見える可視光線だけを「光」と呼ぶこともあります。
短い波長ほど屈折率が大きくなることを利用して、可視光線をガラスや水晶などで作られたプリズムと呼ばれる多面体(一般的には三角柱)に通すと7色に分解されます。
波長の長い順に、せき(赤)、とう(橙)、おう(黄)、りょく(緑)、せい(青)、らん(藍)、し(紫)…と、子供の頃に虹の色を暗記した人もいるかもしれません。
私たちが赤い花を見て「赤い」とわかるのはどうしてでしょうか?
昆虫や魚、鳥、我々哺乳類の眼には形は違えど網膜(細胞)を持っており、網膜には眼に入ってくる情報を受け取る受容細胞(視細胞)が存在しています。
視細胞には明暗だけを感じ、特に暗闇でしっかり働く杆細胞と、明暗のうち特に強い光や色を感じ取る受容体を錐体細胞があり、この錐体細胞が色を見分けるのにとても重要な役目を果たしています。
人間が持っている錐体は感じ取ることのできる波長領域の違いに応じてL(Long)錐体SM(Middle)錐体、(Short)錐体と呼ばれ、Lは長い波長の赤系、Mは中間の緑系、Sは短い波長の青系を受容します。
健常者はL、M、Sの3つの型の錐体を持つので3つの色を見分けることができる3色覚となりますが、この3種類の錐体のうちどれか1つが足りなかったり、働きが十分でないと色覚異常が生じます。
例えばM錐体がない場合を2型2色覚といいますが、M錐体が受容する緑の領域が感じられないからと言って緑だけの色がおかしくなるわけではありません。
2型2色覚の場合は、例えばピーマン(緑)が茶色っぽく見え、リンゴ(赤)も茶色っぽく見え、バナナ(黄)や青い布などは正常色覚の人と同じように見えるけれど、光のついた信号機の青は白っぽく見えたり、ピンク色はグレーに見えたりするそうです。
ただし錐体が3つ揃っている正常色覚者でも、それぞれの錐体の能力は個人個人で異なることもあるため、実際には自分の見ている赤が他の人の赤と同じかどうかは誰にもわからないとも言われています。
自分自身の中では赤、青、緑を見分けているため生活上なんら異常を感じることはなく、誰かと会話していても赤は赤なのですが、相手と同じ色に見えているかどうかは確かめようがありません。
人間は3種類の錐体細胞を持ち3つの色を認識できる3色型ですが、色鮮やかな花や果実に集まる昆虫や、遠くから見渡す必要のある鳥類は4色型が多いといわれ、ほとんど紫外線に近い可視域が見える錐体をもつものもいるそうです。
一方で夜行性動物は暗闇で活動するため1色型、2色型が多く、犬と猫はM錐体のない2色型で、前述の人の2型2色覚と似たような見え方をしていると考えられています。
さて、
夜行性動物である犬と猫の実際の色の見え方ですが、
犬や猫は黄色、オレンジ、緑などの系統は全て黄色っぽい色、
青、紫などの系統は青っぽい色、
赤はグレーに近い暗い色で見えているそうです。
ただし犬と猫それぞれ、
完全に同じように見えているわけではないようで、
猫のほうがより暗闇に強い可能性もあるようです。
Webを調べると、
犬と猫の見え方を体験できるサイトもあるようなので、
ご興味のある方はぜひ見てみて下さい。
犬猫の色の見え方を考慮してよく言われるのは、
例えば緑の芝生の上で黄色いボールは見えにくいので、
見えやすい青いボールのほうが良いということです。
その他、見えにくい色をベッドに使用するほうが寝るのには良いなどともいわれますが、
人間でも好みの色、落ち着く色には個人差があり、
本当のところは愛犬、愛猫に聞いてみるしかないかもしれません。