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「アレルギーって?」【獣医師 小林先生のコラム】vol.21

【獣医師 小林先生のコラム】vol.21

 

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ケーキ開発の際に食材や犬猫にとっての栄養等でアドバイスを頂きました、モノカどうぶつ病院 院長 小林先生のご協力のもと、大切なご家族であるワンちゃん、猫ちゃんの健康についてのコラムを定期的にメールマガジンとして配信いたします。ワンちゃん、猫ちゃんの健康管理の一助にしていただければ幸いです。

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https://www.monoca.jp/

【アレルギーって?】

クリスマスや年末が近づくとお歳暮などで珍しい食べ物をもらったり、ふるさと納税の返礼品で色々な食品をもらったりして見ているだけでも楽しくなりますね。

スイーツやちょっとしたお惣菜など、ワンちゃんたちにおすそ分けしたくなる方もいらっしゃるでしょう。でも与えて大丈夫なのかな?と思うこともあると思います。

今回は前半ではアレルギー総論、後半ではワンちゃんの食物アレルギーについての解説と、お正月の犬用お節料理についても少し触れようと思います。

【アレルギーって?】

突然ですが「免疫」という言葉をみなさんよく耳にすると思います。免疫とは自分の体を異物から守る反応のことです。白血球と呼ばれる細胞群が異物を直接攻撃したり、病原体を無力化するための抗体を産生したりして、細菌、ウイルス、寄生虫などが体内へ侵入するのを防いでいます。

実はアレルギーも免疫反応の1つです。アレルギーは白血球が本来は反応しなくて良いような花粉や昆虫、食べ物などに過剰反応してしまうものをいいます。

免疫もアレルギーも反応する相手はタンパク質です。細菌やウイルス、花粉や食べ物に含まれるタンパク質が異物として認識されることで反応し、こういったアレルギー反応の原因になるタンパク質をアレルゲンと呼びます。

つまりタンパク質が含まれる食品や生物は全てアレルゲンになり得ます。食べ物中のアレルゲンを食物アレルゲン、ハウスダストマイト、花粉やカビなど環境中のアレルゲンを環境アレルゲンと呼ぶこともあり、アレルゲンを体内にどう取り込むかによって症状が異なり呼び名が変わります。

アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎:環境アレルゲンが鼻や眼の粘膜から入り込む。

食物アレルギー:食物アレルゲンが消化管から吸収される。

喘息:環境アレルゲンが呼吸により気管や肺に吸入される。

アレルギー性皮膚炎・接触性皮膚炎:アレルゲンが皮膚の毛穴から侵入する。

※ 上記にアトピー性皮膚炎がないのは、アトピー性皮膚炎はその症状を起こす機序はアレルギー反応ですが、アトピーという素因(体質)があり、かかわっているアレルゲンが多岐にわたる複雑な疾患だからです。人では「増悪・寛解を繰り返す掻痒(痒み)のある湿疹を主体とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因をもつ」と定義されていますが、犬では「遺伝的素因を有した炎症性・掻痒性アレルギー性皮膚疾患であり、環境アレルゲンに対するIgEが関与した特徴的な症状を呈す」と定義づけられています。

◆動物にもアレルギーってあるの?

人と同じように動物もアレルギーを起こします。猿や犬も花粉症になりますし、犬にも猫にも食物アレルギーやアトピー性皮膚炎があります。ハムスターやインコなどの小動物もアレルギーが疑われる疾患がありますが、人も含めてその成り立ちや治療が全て解明されているわけではありません。

アレルギーになるのは個々の体質によるものですが、遺伝的な要素が大きくかかわっています。特に犬ではその時代ごとの人気犬種にアレルギー・アトピー体質の子が多くみられ、背景には遺伝する疾患や体質を無視した乱繁殖が問題になっていることが知られています。

◆アレルギーの分類

アレルギーにはその反応の違いからⅠ型~Ⅳ型まで分類されています。犬でみられるアレルギーは思いにⅠ型とⅣ型のアレルギーです。

花粉症、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹などはⅠ型、もっとも怖いⅠ型アレルギーはアナフィラキシーです。食物アレルギーやノミアレルギー性皮膚炎はⅠ型とⅣ型アレルギーが関わっていると考えられています。

◆Ⅰ型アレルギー

Ⅰ型はBリンパ球という白血球が産生する特異的IgEという抗体を介して、肥満細胞、好酸球などがかかわるアレルギーです。即時型(アナフィラキシー型)アレルギーと呼ばれ、アレルゲンの刺激を受けて数分~数時間で症状が現れます。

IgEは反応する相手(アレルゲン)がきっちり決まっており、スギ花粉にはスギ花粉の、ダニにはダニのIgE(しかも〇〇ダニなど個々のIgE)があります。これは経験により獲得した能力のようなもので、覚えている相手に対して「特異的」に反応することができるため特異的IgEと呼ばれます。

◆Ⅳ型アレルギー

Ⅳ型はIgE抗体を介さず、Tリンパ球という白血球が直接かかわるアレルギーで、アレルゲンの刺激を受けてから反応が完了するまで半日~数日以上かかるため遅延型アレルギーと呼ばれます。アレルゲンと接してすぐに反応がでるわけではないので何が原因だったかわかりにくいアレルギーです。

 

◆犬猫でのアレルギー検査

20年以上前からペットのアレルギー検査は実施されていますが、例えば検査上で陽性になっても必ずしも体内で反応するわけではなく、その逆も然りです。

現在国内ではさまざまな民間の検査センターが実施しており犬の検査はだいぶ進化していますが、猫では信用できるアレルギー検査は確立されていません。そして食物アレルギーに至っては犬でも完璧な検査は存在しません。

 

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